
富山県·郷土料理
大門素麺
ひと口すすると、つるんとした喉ごしのあとに、しっかりした弾力が返ってきます。細いのにぷつりと切れない、噛むほどに小麦の甘みがにじむ——その腰の強さが、大門素麺の身上です。 まんまるく丸めた、まげのような独特の姿も目をひきます。一年でいちばん寒い時期に、砺波の庄川の伏流水で何度もこね、鉢伏山から吹きおろす寒風にさらして仕上げる——この手間ひまが、つるりとした口あたりとコシを生みます。生まれは江戸の終わりごろ、農家の冬の手仕事として大切に受け継がれてきました。 ゆでたてを冷たい水でぎゅっと締めて、つゆにくぐらせる。氷の浮いた器に盛れば、見た目も涼やか。寒い土地が育てた、夏のごちそうです。
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