
宮城県·郷土料理
へそ大根
寒風の中で揺れる、串に刺さった輪切りの大根。竹串が貫いていた部分が穴として残り、その姿が「へそ」に似ていることから、その名がつきました。 宮城県丸森町の筆甫(ひっぽ)地区に伝わる凍み大根「へそ大根」。初冬に収穫した大根を輪切りにして茹で、竹串に刺して軒先に約一カ月吊るします。夜は放射冷却で凍り、日が当たる日中に溶けるのを繰り返すうちに、繊維がやわらかくなり、べっこう色に乾き上がっていきます。十二月から煮て干しはじめ、完成するのは二月半ばごろ。手間と寒さが育てる、冬の保存食です。 煮物にすると出汁をたっぷり吸い込み、噛むほどに大根の旨みがじゅわっと広がります。寒冷地の暮らしが生んだ知恵の結晶を、ぜひ味わってみてください。
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