
福岡県·特産品
くろがね堅パン
かじろうとすると、思わず身構えるほどの硬さ。それでも口の中でゆっくりほどけていくと、香ばしい小麦の風味とほのかな甘みが、じんわり広がっていきます。噛むほどに味が出る——くろがね堅パンは、そんなパンです。 「くろがね」とは、鉄を意味する言葉。生まれたのは大正時代、官営八幡製鐵所でした。激しい労働で消耗する職員たちの、カロリーと栄養を補うために作られたのが始まりと伝わります。 長く保存できるよう水分を極限まで減らし、鉄を板に伸ばす製鐵の技術をヒントにした加圧製法で焼き上げる。だからこそ、この独特の硬さが生まれました。 牛乳やコーヒーに浸せば、また違ったやわらかさに。製鉄の街が育てた、味わい深い銘菓です。
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