
石川県·工芸品
珠洲焼
釉薬を使わず、高温で焼き締めただけの黒褐色の肌。土と炎が生んだ、飾り気のない力強さ——珠洲焼は、能登の土から生まれた焼き締めの器です。 始まりは平安時代の末ごろ。珠洲市を中心に、中世の日本を代表する焼き物として各地へ運ばれました。ところが約四百年前、その姿を忽然と消してしまいます。長らく「幻の古陶」と呼ばれた所以です。 途絶えた技は、1976年(昭和51年)に珠洲市の手でみごとによみがえりました。窯のなかで薪の灰がとけて自然の釉となり、ひとつとして同じもののない渋い黒灰色をまといます。素朴ながら奥深い、能登の土から生まれた器です。
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