
福島県·郷土料理
こづゆ
漆塗りの小さなお椀に、透きとおっただし汁。ひとくちすすると、干し貝柱からじんわり染み出た旨みが、口いっぱいにやさしく広がります。 こづゆは、会津に伝わるハレの日のごちそう。婚礼やお祝いの席で、何杯おかわりしてもよいとされてきた一品です。干し貝柱でとっただしに、豆麩(まめふ)や里芋、きくらげ、しらたきなど、海の幸と山の幸をたっぷり。縁起をかついで、具材は七種や九種の奇数でそろえるのがならわしです。 ふっくらした里芋に、つるんとした豆麩。具材それぞれに、上品なだしがしっかり染みています。あたたかい湯気とともに、心までほどけていく。会津の祝いの席を、長く彩ってきた汁物です。
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