
徳島県·郷土料理
祖谷そば
つゆにくぐらせ、ずずっとすすり上げると、麺はぷつぷつと短く切れて、口の中でほろほろとほどけていきます。つなぎをほとんど使わない、太く短い田舎そば。噛みしめるほどに、そば本来の野趣あふれる香りと、ほのかな甘みが、じんわり広がっていきます。 日本三大秘境のひとつ、徳島県三好市の祖谷(いや)地方。米の育ちにくい急峻な山あいでは、栽培期間の短いそばが暮らしを支えてきました。昔は家々の女性たちが、前の晩から自らそば粉をひき、手間ひまかけて打ったと伝わります。 あたたかいかけつゆでも、つるりと冷たいざるでも。山里の素朴なうまみが、ほっと心にしみわたる一杯です。
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